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ED治療薬【レビトラ】とは?

  • 2023年4月28日
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現在、日本国内では、3種類のED治療薬が販売されています。レビトラは2番目に発売された薬で、1999年にバイアグラが販売された後、2004年に販売開始となりました。当時唯一のED治療薬であったバイアグラよりも即効性であり、食事に影響されにくいという特徴があります。ここでは、レビトラについての情報を詳しく解説します。

レビトラという薬について

レビトラは、有効成分バルデナフィルという物質を含むED治療薬です。直線状の化学構造をしているため、体に吸収されやすく、分解されやすい特徴があります。バイアグラよりも優れた即効性があるため、パッケージには燃え上がる炎が描かれており、その即効性がセールスポイントとなっています。

レビトラは薄い黄色をした円形の錠剤で、水と一緒に飲みます。かみ砕いて飲んでも効果に変わりはありませんが、非常に苦い味がしますのでお勧めできません。

用量は5㎎、10㎎、20㎎のものがあります。主にED治療薬として使用されるものは10㎎と20㎎のもので、この用量は有効成分であるバルデナフィルの含有量を示しています。つまり、用量が多い方が有効成分を多く含んでおり、効果が強く、長く続くものです。

レビトラの効果について

レビトラはバイアグラと同様、PDE-5阻害薬に分類されています。PDE-5という物質は、私たちの体の中にある酵素の一つです。この酵素は勃起が生じるときに非常に重要となるものです。レビトラは、勃起のメカニズムにうまく入り込んで勃起の補助をしてくれる薬なのです。

勃起のメカニズム

レビトラが勃起の補助をするメカニズムを知るには、まずは勃起がどのように起こるのかを正しく知る必要があります。男性は性的なものを見たり、触ったりすると性的興奮状態になります。これは、性的なことを想像しただけで生じるもので、自分の意志では制御できないこともあります。

思わぬ場所で、性的に魅力的なものが目に入ってしまい、思わぬ想像が働いてしまったことで、勃起してしまったことはありませんか?これは、あなたのせいではなく、性的な反応による生理現象なのです。

性的刺激は、まず大脳に伝えられます。すると、大脳が体の中にNOという物質の産生を指令します。このNOという物質は、NO作動性血管と呼ばれる一種の血管に作用します。

すると、これらの血管ではcGMPという酵素が盛んに産生されます。cGMPは血管の括約筋を弛緩させ、血管を開く作用があります。つまり、性的な興奮を感じると、体の一部の血管が広げられる現象が起こるのです。

陰茎の血管は、このNO作動性血管です。陰茎の血管は性的な刺激によってcGMPが増え、cGMPの作用によって広げられるのです。その結果、陰茎にはいつもより多くの血液が流れることになります。陰茎には海綿体という組織があって、通常時はスポンジのようにスカスカの構造をしています。

しかし、このように血液が集中すると、海綿体のスカスカの部分に血液が充満し、陰茎は熱く膨張します。これが、勃起の正体です。勃起すると、陰茎が脈打つのを感じる人もいるでしょう。これは、陰茎に血液が集まっているからなのです。

レビトラの作用

レビトラはPDE-5という酵素の働きを阻害します。PDE-5にはcGMPを分解する働きがあります。人の血管はcGMPの作用で広がるのですが、いつまでも広がったままではいられませんよね?特に陰茎の血管がいつまでも広がったままでは永遠に勃起が続くことになり、男性にとっては悪夢になるでしょう。

しかし、人の体は効率よく作られているものです。血管を開く作用が働けば、必ず閉じる作用も働くのです。このようにして血管を閉じる作用を持つのがPDE-5です。cGMPを分解することで、血管を閉じようとするのです。

EDの人は、cGMPが健康な人よりも少ないと言われています。その結果、血管を広げようとする力が弱くなってしまうので、勃起に必要な血流が保てないのです。レビトラはこのような一連のメカニズムに注目した薬で、PDE-5の働きを阻害して、結果的にcGMPを増やすことでEDを改善するのです。

ですから、レビトラは単に勃起の補助をするに過ぎません。性的な興奮が生じてcGMPが作られることで初めて効果が現れるのです。レビトラを飲んだからと言って、勝手に勃起するわけでもなく、当然媚薬のような効果もありません。

レビトラの使用方法

レビトラは即効性に優れた薬です。また、バイアグラに比べて食事の影響も少ないことがわかっています。これらの性質はレビトラの服用方法に大きく関わります。

いつ飲むのか?

レビトラは、飲んでから効果が現れるまで、早い人では15分ほどといわれています。一般的には30分から1時間程度ですが、体の中で最も有効成分が多く吸収されるのは服用後45分といわれています。ですから、レビトラは性行為の30分ほど前に飲むのがおすすめですしかし、この時間には個人差がありますから、何度か試してみて自分で調節してみるとよいでしょう。

効果はどれくらい続くの?

レビトラは素早く体に吸収されて効果を発揮しますが、その分体の外へも素早く排出されます。レビトラの効果持続時間は、用量によって異なりますが、10㎎のもので約6時間、20㎎のもので約10時間といわれています。

ですから、ノーマルな性行為では途中で効果がなくなることはありませんので安心してください。より長い効果を期待する人や、短時間の間に1回以上の性行為の機会のある人は20㎎を選ぶのがよいでしょう。

しかし、用量が多い分だけ副作用が強く出ることもあります。これはそれぞれの体質によって異なるので、まずは10㎎のものから試してみるのがよいでしょう。

食事との関係は?

レビトラは食事に影響を受けにくい薬です。一方、最初のED治療薬バイアグラは、食事の影響を非常に強く受ける薬です。胃の中に食べ物がある状態で服用すると、大幅に吸収が阻害され、十分な効果を得ることができないのです。バイアグラは空腹時や食後2時間での服用を勧められています。

しかし、レビトラは直前の食事が700kcal未満であれば効果に影響されにくいという報告があります。また、特に脂肪分がバイアグラの吸収を抑えるのに対し、レビトラは脂肪分が210kcal未満であれば、吸収を阻害されないと発表されています。ですから、デートでホテルに行く前に軽い食事であればパ^トナーと一緒に楽しむことが可能になったのです。

しかし、やはり、胃の中に食べ物が残っていない状態で服用するのが理想的です。しっかりタイミングを見計らって、一番効果が得られる方法で服用しましょう。

アルコールとの関係は?

多くの薬が、アルコールと一緒に飲むことを禁じているのに対し、レビトラは少量のアルコールであれば効果や安全性に違いはないといわれています。アルコールには心を落ち着かせる効果がありますので、むしろED改善に効果的だとの意見もあるくらいです。

しかし、度を越えた飲酒は大変危険なので注意してください。レビトラは全身の血流を増大させます。その結果、アルコールが一気に体を巡ってしまい、急性アルコール中毒のような状態になってしまうこともあるのです。さらに、過度なアルコールは神経の伝達を妨げますので、正常な勃起のメカニズムがうまく働かなくなってしまうのです。

レビトラの購入方法

ここまでで、レビトラを使ってみたくなった人もいるでしょう。では、実際にレビトラを服用するときにはどのようにして入手すればよいのでしょうか。レビトラの入手方法は2つあります。それぞれの特徴について詳しく解説します。

医師からの処方

日本国内で正規にレビトラを入手するには、医療機関を受診して医師からの診察、処方を受ける必要があります。薬局やドラッグストアでは一部の風邪薬や痛み止めが売られていますが、レビトラは自己判断で手軽に購入することはできないのです。

主な診療科は泌尿器科です。しかし今では美容外科などでのED専門外来も多く見られます。これらの科に抵抗のある人は、かかりつけの病院で全く問題ありません。医師であれば誰でも処方可能な薬ですから、内科でも整形外科でもよいでしょう。

診察は問診が主体になります。いくつかの質問に答えて、点数化を行いEDの程度を測るのが一般的です。医師や看護師の前で、陰茎をむき出しにしなければならないような場面はまずありませんので、安心しましょう。

ED治療は、診察から処方に至るまで全ての過程で保険診療が適応されません。EDは男性にとって深刻な性障害ですが、命に直接かかわるような病気ではないので、自費診療となります。

診察料は医療機関によってバラバラで、高いところですと10000円以上かかることもありますし、ED専門外来では診察料が無料のところもあります。薬代の相場は、10㎎のものが1500円、20㎎のものが2000円ですので決して安い薬ではありません。費用が気になる人は、受診前に確認するとよいでしょう。

通販での購入

実はレビトラは個人輸入で購入することも可能です。自分で使用する分を購入する薬を購入するのは違法なことではなく、きちんと認められているのです。今ではインターネットを介して簡単に通販で購入することができます。

この場合、医師の処方が必要ありませんので、費用も安く抑えられます。しかし、レビトラには副作用や禁忌事項もありますので、購入する人は注意しましょう。

また、個人輸入では、レビトラのジェネリックを半分以下の値段で安く購入することもできます。レビトラの特許はまだ切れておらず、通常ならジェネリックを販売することはできません。

しかし、特許制度のないインドではいち早くレビトラのジェネリックが販売されました。これは日本では正式には販売されておらず、個人輸入で入手するしか方法はありません。

レビトラの副作用

レビトラは素早く効果が現れ、強い勃起作用があります。ですから、非常に副作用が現れやすい薬なのです。飲んだ人の9割が何らかの副作用を感じていると言われています。

レビトラの副作用は、その血管拡張作用に由来します。レビトラは陰茎だけではなく、全身の血管を拡張させてしまいますから、それに伴った様々な深い症状が現れるのです。

特に多い副作用は、頭痛やめまい、ほてりです。ひどい頭痛の場合は、無理せずに鎮痛薬を飲むとよいでしょう。また、様々な粘膜の血流を増大させることで、充血が生じ、鼻詰まりや胃もたれなどの胃腸障害が起きることもあります。

しかし、これらの副作用はどれもレビトラの効果がなくなると同時に徐々に消えていくものですので安心しましょう。副作用の現れ方は個人差がありますから、まずは様子を見て10㎎から使用してみてはいかがでしょうか。

レビトラは効果絶大!

レビトラは優れた即効作用を持ち、食事に影響されにくいという性質を持ちます。また、勃起の威力も3種類のED治療薬の中で最強といわれています。

しかし、頭痛やほてり、めまいなどの副作用も起こりやすく、硝酸剤などを飲んでいる人は併用できないなどの禁忌事項もありますから、使用の際には注意しましょう。飲んではいけない人が間違って飲んでしまうと、急激な血圧低下によって最悪の場合は心停止にいたることもあります。特に個人輸入で購入する人は、必ず自分が安全に飲めるのかどうかを確認してください。